女経
「女経」 1960年 大映
京マチ子、山本富士子、若尾文子の大映三大美人女優がそれぞれ主役をつとめるショート三話のミックスです。監督も別々で、第一作「耳を噛みたがる女」が増村保造(若尾)、第二話「者を高く売りつける女」が市川崑(山本)、第三話「恋を忘れていた女」が吉村公三郎(京)です。
1955年に東宝でやはり女優三人、監督三人の企画物「くちづけ」という映画があります。これは監督が、筧正典(青山京子)、鈴木英夫(司葉子)、成瀬巳喜男(高峰秀子)です、この作品の場合、ストーリーに若干の連続性がみられ、主人公が成熟していき、成瀬-高峰コンビで締めています。
「女経」の場合、恋愛とお金を計りにかけて、お金を選んだような女性のストーリー三話で、設定はばらばらです。大映三大美人女優では、私は若尾文子が断然好きなのですが、この映画では、市川-山本の第二話が良いです、狭いアングルに絞り(無駄な背景を使わない)、山本のアップを活かしています。市川作品の「私は二歳」でもやはり山本のそういうアップが多いです。
ストーリーの中で、友達の女性(野添ひとみ)に「この仕事は、あんたみたいなちょっと可愛いじゃ駄目なのよ、私みたいなとびきりの美人じゃなくっちゃ」
という山本の台詞があります。さすが元ミス日本です。
(Hatena::Diaryより転載)
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