悶え

2015年1月15日

「悶え」 1964年 大映

昨日の話に登場した映画です。タイトルが凄いです、これじゃ当時アベックでは観にくかったのではないでしょうか?
確かに性に触れてはいますが、いやらしい映画ではないです。それでも、肉感的な若尾を表現しているシーンも多々あります。

映画女優としての若尾文子の変遷を考えると、少女っぽさの残る時代、娘~女性の時代、色気を感じてきた時代、成熟期にかかった時代と3つぐらいに分けられると思います。この映画やこの映画のひとつ前の作品「卍」は3番目の時代です。
特にこの時代は肉感的な若尾が観られる作品が多く、おすすめです。「赤い天使」なんかいいですよ。(ストーリーは悲しいですが…)

「悶え」は結婚した主人が性的不能で結果的にそれに振り回され「悶える」妻のストーリーです。もちろん妻が若尾、主人が高橋昌也、妻の高校の友人が江波杏子、その友人で偶然主人の部下で妻が恋愛感情をもつ(複雑だ)男性が川津祐介、その女パトロンが藤間紫(名演です)。
昨日書いた、多々良純は不能回復の医師、人口受胎の医師役の中條静夫とともに怪演しています。

しかし、この素晴らしい女優を「安値の花」と言った永田ラッパは凄い人です。

(Hatena::Diaryより転載)