非正規雇用の文化

2015年2月2日

旧 11月20日 赤口

自動車会社を筆頭に各産業がリストラで、その中でも派遣などのいわゆる「非正規雇用」
の労働者が打撃を受けています。

マスコミはこれ見よがしにそれを報道するのですが、いろんなバイアスがかかって
いやらしいものになっています。悪いのは政治?産業界?

我々が若い頃、大人になっても正社員にならずアルバイトで暮らしていく人間が
増えてきました。
(それなりの世界ではもっと昔からいたのでしょうが)

当時は「本当にやりたいことの為に」とか「会社人間にならない」とか
もっともらしい理由がややおしゃれでもありました。

社会に出たての頃は、20万弱の月給で、いろんな控除で手取りは更に少なく、
アルバイトの奴の方が手取りが良かったりもしました。

でも、そうやってアルバイトをしていた人間の中で、その後やりたいことを見つけ
成功したのはわずかでしょう。
そのもっともらしい理由は、実は社員になって苦労したくない為のいいわけだった
可能性が高いのです。

会社に入っても嫌だったら辞めればいいのですが、
その嫌がただのわがままか、納得できるものなのか?
単に我慢や苦労から逃げていないか?考える必要があります。

アルバイトでの雇用ならさらに我慢が必要なくなる。
楽なのです。

そんな風潮が、企業の雇用形態を変えていったのもあると思います。
みんなが長期雇用を望んで、それなりに辛抱する素材だったら、
非正規雇用の供給は減ったはずなのですから。

結果、今の社会なのですね。
マスコミはこういう歴史を煽りこそすれ、当時は否定していなかったのでは
ないのでしょうか。

(Hatena::Diaryより転載)