セブンイレブン排除命令

2015年7月1日

旧 閏5月1日 大安

セブンイレブンがフランチャイズ店舗に値引販売を認めていなかったことで、
公取委から独占禁止法の排除命令がでました。

この一件の根底には「ロイヤリティー」の問題があります。
ロイヤリティーってのは店舗の利益の一部を本部へ納めることで、
本部の運営の原資です。
店舗はそれにより、様々なノウハウ、システム及び商品の提供を受けます。
あわせてコンビニの会計システムが店舗に不利で、
オーナー的には「もうやっていられない」状態になっていると見えます。

会計というのは、
セブンの場合のロイヤリティーは40%程度だそうですが、
仮に売価500円、原価350円の弁当を10個仕入れ、8個販売、2個廃棄したとすると、

通常の小売では、
(売上金額)-(仕入金額)=粗利益 となり、
(500×8)-(350×10)=500

コンビニの会計では
(売上金額)-(売上原価)=粗利益 で、
(500×8)-(350×8)=1200 にロイヤリティーがかかります。

実際の利益は500円ですが、1200円の40%の480円が持ってゆかれます。

1200円を分解すると、(利益)500円+(売残った分の原価)350円×2
で、店舗から見れば、廃棄したものにもロイヤリティーが課金されているということになります。

極端な例ですが、売上が低く、ロスの大きい店ほど不利な仕組であります。
この問題も何件が裁判になっているのですが、セブンの完全な敗訴にはなっていません。
なので、せめて値引きして、利益を増やしたいという話に繋がってゆきます。

ただし私は、見切り(値引き)販売というのは諸刃の刃だと思います。

ドミナントと呼ばれるコンビニの集中出店方法、商品の回転、管理などが、
一店舗の利益というよりは、そのチェーン全体を一つのブランドとして機能させています。
そのシステムの一端に情緒的なものが入り込んで、逆の効果を生む可能性を感じます。

コンビニのオーナーは個人の経営者であるけど、
あくまで借りた看板をしょって商売しているとゆうこと、
難しいものです。

(Hatena::Diaryより転載)