Polución(ポルシオン)

polución 公害

coche en habana

最近YouTubeで日本の古いクルマを走らせているビデオをよく見ています、TOYOTA2000GTとかISUZU117クーペ、フェアレディZとか。太平洋戦争前から日本にも自動車産業はあったのですが国際的な競争力は全くなく、戦後は海外ブランドのノックダウン生産から始まっています。日産がオースチン、日野自動車がルノー、いすゞがヒルマンとか。

それで60年代あたりからようやく産業として大きくなってきて、それでも僕が子供の頃はイギリスやイタリアより生産台数が少なかったはずです。それがあれよあれよとイギリスを抜きイタリアを抜きフランスを抜き。そしてドイツを抜いていきました。

技術的にも進んできて、70年代には上記したDOHCのスポーツカーをバンバン出していきます、しかし1973年の厳しい「48年排ガス規制」で多くの車(エンジン)が生産の見直しをしなければならなくなりました。

一方、1971年の円切り上げ以降1ドル=360円だったレートは円高に向かって進み続けます。当然、原料調達や生産地も見直されていきます。

coche

キューバでいつ壊れてもおかしくないような車を大切に使ってる姿を見た時、子供の頃から見てきた日本の自動車産業の遍歴と照らしてとても不思議な思いをもちました、この50年の対照はいかに。

モノを大切に使うという点では50年も大切に使うのは良いことです、しかしこれらは比較的汚い排気ガスの自動車です。キューバの規模なら「昔の車が走ってるよ!」でユニークにすまされるのですが、これが日本の人口、経済規模になると大変な公害になってしまいます。だからこれまでの日本のあゆみは必然だし、中国もこれからそんな洗礼を受けなくてはならなくなるのでしょう。

夢の世界はあくまで特異でこれを普遍的なものと混同するのは間違いですね。