思い知ろう手間と時間の民主主義~昨日の騒動に思う
秋の園遊会で天皇陛下に手紙を渡した人物がいて、ニュース、騒動になっています。言語道断、けしからん事です。自分はもちろん彼に投票してませんが東京選挙区から選出されたことを恥じ入ります。ただ、政治利用うんぬんの前にあの手紙、誰かは読むでしょうが、天皇は直接は読まれないと思います。もし内容をお知りになって感じるところがあってもどうすることも出来ないでしょう。勧善懲悪の時代劇やサラリーマンマンガなら、町人に扮した将軍や釣りが好きな会長がなんとかしてくれますけどね。それほど幼稚なことをしている印象があります。
BLOGOSのサイトでも僕のTwitterやFBのTLでも、この話題あまり触れられていません。「あきれて物も言えない」状況なのかもしれません。
原発の事は置いといて、民主主義って難しいものだな~って感じます。選挙の時は候補者があれやこれや語って有権者はそれに共感して票を入れる、で当選するわけなんですけど、国会議員は一人では質問も出来ないし法案も出せない。何かを実行していくためには地道に仲間を作り、法案を多数決で通すとか、内閣に参加するとかしていかなくてはならない、つまり国会議員に当選しただけで一丁上がりではないんですね、むしろ始まり。もちろんスタートダッシュをかけられる政治家もいますよ、親が元総理で初めから大政党(派閥)の応援が得られる人とかね。
善意に考えて、彼が「私にはやらなければいけない事がある、子どもや劣悪な環境の労働者を守らなければ」ってな 崇高な使命を持っていて、「・・・それには時間がない」って事で天皇へ手紙を渡したのであれば、もうそれは民主主義というものを捨てているわけでありますから、議員は辞職したほうがいい。
手っ取り早いのは革命ですね、元々そっち系の方が似合うしお友達もいるみたいだから政治なんかやめて革命戦士になればいい。もうそうなると天皇陛下は敵視すべき存在になるばすだから手紙も渡せないし。
もとい、今日書きたいのは「投票するのは難しい」ってこと。今回のように「こんな人間だとは思わなかった」ってこともあるだろうし、当選したはいいけど全く成果がでないことだってある。僕が選挙権得てから30年間だって、自民党以外に政権が移ったことが二回あって「何かが変わるかな」なんて感じたけど大きくは何も変わっていなです。むしろ変な談話出したり、稚拙な外交やったりマイナスのイメージのほうが大きい。
これは間違った考えかもしれないけど、理想的なことよりも現実的な事を考えたほうがいいんじゃないかな。もっと言うと、自分の中で解釈できる価値に変換してみて、自分や自分の守るもの(家族や経営している会社など)はどちらのほうが利があるかと考えてみる。それと物事にはトレードオフということがあるから、「あちら立てれば、こちらが立たぬ」。両方できるようなこと言ってる人は信用しちゃいけないです。
そしてどんなに自分の考えにマッチしても、まったく実行力がなければ達成不可能なわけだから投票はしないほうがいいと思う。可能性があるなら期待してもいいけど、先ほど書いたように一人では何もできない。
選挙の度に皆がそんな事考えて、少しずつでも良くなっていけばいいと思うのですよね。失敗もあるし考えの違いもあるし、そんな間も時代は動いているからまた繰り返しになる。恐ろしく手間と時間のかかる制度です、民主主義って。その時間と手間を惜しむのなら独裁の方がよっぽど効率的です、そうだ革命起こそう!
いやいや、よく考えて選挙に行きましょう。
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